海の民が「古代ギリシャ」に滅ぼされ、暗黒時代に突入、ギリシャ人第二波の「ドーリア人」が持ち込む鉄器文明によって、ギリシャ世界がアップデート向かえます。
ポリスができて、すくすく発展
新たな古代ギリシア世界に登場するのがポリス。今で言う「ギリシャ」はひとつの国家ですが、前8世紀頃の古代ギリシャ世界には、小さな村・町のようなポリス(都市国家)が100〜200ほど散在・乱立してました。
まさに敵の敵は敵!(やらなきゃやられる世界です、怖い怖い)
☑️「警察官」の語源のポリス
このポリスから、politics「国家を統治する=政治」、politician「政治家」、police「武装して、国の安全を護る=警察官」がうまれます。警察官(ポリス)を街中でみかけたら、古代ギリシャを思い出しましょう^^
このポリス(都市国家)は近所のポリス同士で戦い、打ち負かしたポリスを征服し、服従させ、どんどん大きくなります。
ポリスA「うりゃあ!^^」
ポリスB「敵いませんなあ^^;従いますわ」
な感じ!大きくなると、たくさんの人数を抱え、ポリス(都市国家)には、以下の場所・機能の特徴がでてきます
- 集住(シノイキスモス)
- 広場(アゴラ)
- 分地(クレーロス)
- 城山(アクロポリス)
以下の絵で確認できるように、皆が集まって住み(シノイキスモス)、アクロポリス(城山)を中心に拠点を構え、アゴラ(広場)では、古代ギリシャ人がこぞって集まり、集会・政治討論が行われたようです。
そして周りには田園が広がってますよね〜、分地と呼ばれるクレーロスに、奴隷に農業をさせ、小麦、オリーヴ、果実をポリスの中心へ運ばせることで、ポリスの市民は生活できます 。古代ギリシャのポリス社会では身分によって扱に違いがありました。
貴族・市民・奴隷が存在しますが、この身分の違いと扱いについては別記事にて扱います。
ポリスがどんどん広まる(植民市)
こうした場所・機能のもと、古代ギリシャのポリス社会はますます安定していきます。安定するとどうなるか?それは、寿命も伸びるし、人口も増えるということ!じゃあ、人口が増えるとどうなるか?人口が増えると、当然、土地・場所が足りなくなってきます
ギリシャ人:「人が多くなってきて、息苦しい世の中になっちまったな、新しい場所でも探しにいくべ^^」と、ギリシャ人は植民活動に進出します。
☑️植民活動
世界史を通して、植民活動はよくある出来事です
「民を植える」という字のごとく、あるひとつの国出身の人が別の場所に行き、そこで生活・定住することです。言葉が同じなので、交易も発展させやすく、本土の人にはメリットが大きいのですね(帝国主義の時代には、これが暴走します^^;)
以下の地図はチェックして欲しい、大学受験で必須のギリシャ人の植民市5つです。
- マッサリア(今のマルセイユ)
- ネアポリス(今のナポリ)
- タレントゥム(今のタラント)
- ビザンティオン(今のイスタンブル)
- ミレトス
そこで、植民活動を通してギリシャ人たちは、自分たちと入植先の人とを区別する必要があり、
- ヘレネス(自分たちギリシャ人)
- バルバロイ(他言語を話す人たち)
と、古代ギリシャ語を話す自分たち、それとは違う言葉を話す人たちを分類するようになります。また、地中海を囲む地域に植民市をどんどん作ったギリシャ人は、その時地中海の交易を行っていたフェニキア人と睨み合うことに・・
この関係がのちの大戦でるペルシア戦争につながります。古代ギリシャ人がアルファベットを作れたのも、フェニキア人のおかげです。交易を通じて、ギリシャ人はどんどん富を蓄え、ポリスも大幅に整えられると、強大な二大ポリス、「アテネ」と「スパルタ」が存在感を発揮します。
古代ギリシャの共通の行事
ポリスが多数ある古代ギリシャ世界には、お互いが争い合うライバルでありながらも、共通の文化がありました。
デルフォイの神託
古代に科学はまだ存在せず、不可解な自然現象や人生の出来事に解釈をあたえるために、お祈りを捧げる習慣が発達します。
このデルフォイは、山あいにあるポリスのひとつで、アポロン神殿がある場所!このアポロン神殿の巫女の口をかりて、伝えられる神託(神様の予言)は、ギリシャ人にとって真実と尊ばれ、運命を決定づけるものでした。
地中海世界へと植民へ出発するには勇気がいる・・(いつ溺れて死んでしまうかわからないですからね)そこで、デルフォイにこぞって異なるポリス出身の人が集まり、神託を受けにきて、神託を頼りに、植民がOKがどうかを確かめます。
植民に出かけようとする人が集まるので、ある意味で情報センターのような機能を持ち、デルフォイの神託が古代ギリシャ人の習慣になります。
オリンピア競技
時代背景はいつもポリス同士の戦争状態・緊迫状態
ギリシャ人A「戦争で血なんか流さないで、スポーツして汗流そうや^^」
ギリシャ人B「武器なんか置いて、みんな仲良くやろうや。戦いは本来の俺らのやるべきことじゃねえお ^^」
と、前776年に始まったオリンピア競技会は、「神聖な休戦」とし、ポリス同士の殴り合いはおやすみになりました
武器の砲丸は、「どのくらい遠く飛ばせるか勝負だ〜〜!!」になり、
武器の槍も、「おらの方が遠く飛ばせるだあああ〜〜」になり、
自慢の戦力(体力)も「位置についてヨーーイどんでスタートだかんな?!」
*こんな感じで音楽や運動を全身で表現しました。楽しそう(小並感)
そして合併・吸収を繰り返してポリス社会は成熟し、数あるポリスの中で、強大なツートップのポリスが台頭します。それがアテネとスパルタです。
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