古代エジプト文明とエジプトの統一国家【大学受験解説】

「エジプトはナイルの賜物(たまもの)」と、ギリシャの歴史家ヘロドトスはのこしました。

 

ナイル川は世界で一番長い河川で、源流はヴィクトリア湖とされ、エジプトの南のスーダン、ウガンダ、ケニアやタンザニアのの国境にまであります。

 

そんなナイル川は、毎年7〜10月に水が増して氾濫するんですね。これがナイルの洪水と呼ばれる現象です

☑️灌漑農業とは、畑・農地にじぶんたちで工夫して水を引っ張ること!ナイル川はハム語系のエジプト人にとって絶好の場所でした。

 

ノモス(小国家)の誕生

ナイルの川で洪水が発生すると、プランクトンなど栄養たっぷりの土が陸地へ運ばれます。そして草や作物はこの栄養を吸収して成長し、人間の食べ物になります。

 

当時の人:「ナイル川のあたりって、食べ物もよく育つし、あそこに住めば捗るよね?!」

 

ってことで人の移住・定住をうながし、共同生活をするようになりました。そして、共同でナイル川の灌漑農業で生活を営みました。こうしてできあがる村落を基盤とする小国家をノモスといいます。

 

 

上エジプト(ナイルの上流)に22、下エジプト(ナイルの下流)に20の合計42のノモスが散在したとされます。難関大学でこの42のノモスの数の正誤を問う奇問が登場したことがあります。

 

エジプト古王国(都:メンフィス)

Continent Map Illustration

 

灌漑農業で食べ物をたくさん作れるようになると、たくさんの人が食べ物に困らなくなります。困らなくなると、平均の寿命ものびて、子を産めるようになり、人の数も増えることに繋がります….。

 

人がたくさん増えるとそこには「社会」ができあがり、取りまとめるリーダーから、命令をきく部下、それを管理するマネージャーに値する人もでてきます。

 

紀元前3000年頃、42のノモス(小国家)を統一し、初の統一国家がつくられました。その王が、メネス王です。

 

*古代エジプト王国は、紀元前332年にアレクサンドロス大王に征服されるまで、全部で31の王朝が興亡しました

 

①初期王朝期(B.C.3000頃~。第1・第2王朝)


古王国時代(B.C.2650頃~。第3~第6王朝)


③第1中間期(B.C.2120頃~。第7~第10王朝。第7・第8王朝までを古王国時代とする場合もある。)


中王国時代(B.C.2020頃~。第11・第12王朝)


⑤第2中間期(B.C.1793頃~。第13~第17王朝)


新王国時代(B.C.1550頃~。第18~第20王朝)


⑦末期王朝期(B.C.1069頃~B.C.332。第21~第31王朝)

 

古王国の神権政治とピラミッド

エジプト=ピラミッドの図式のイメージは否めませんね。

 

古王国エジプトでは、王(ファラオ)が中心の神権政治がおこなわれ、王(ファラオ)は現人神(あらひとがみ)として祀られます。

 

強大な権力をもつファラオのもといよいよあの有名なピラミッドの建設がはじまります….

 

下記のツイートのように、ピラミッド建設には人々に職業を与える公共事業の役割があったようです(サボる人も当然いた模様w)

 

 

最も大きなピラミッドはぎざにある当時のクフ王のピラミッド!

 

ピラミッドは古代エジプトのお墓という説がありますが、実際には「何の為に作られたか」についてはまだ謎が多いんですね。

 

単なる墳墓じゃなく、周りに墳墓・神殿をかまえる埋葬都市(ネクロポリス)として機能していたという説もあります。ネクロポリス、響がかっこいいです・・。

 

エジプト中王国(都:テーベ)

中王国の都は上エジプトのテーベに移動することに!(このテーベは、中王国・新王国の中心で、現在のルクソールに位置します)

 

Luxor

出典:7.エジプトの統一国家 – まとめない世界史

 

☑️ポイントは、古王国は「メンフィス」、中王国・新王国は「テーベ」のように、都が移動したことで、受験ではよ〜〜く問われます!

 

この中王国の第12王朝のおわり頃、シリアの方角からヒクソスという異民族が侵入してきます。

 

ヒクソスは遊牧民族で、馬と戦車の技術を用いてエジプトよりも遥かに火力があり、あっけなく中王国エジプトは滅亡してしまいます…

 

*「人間は経済的な動物」なことから、生活環境的に、お金的に、人気な場所をめぐっては争いは絶えません。世界史のいろ〜んな地域・時代に通ずることなので覚えておきましょう!

 

エジプト新王国(都:テーベ)

Brown Rock Formation

 

ようやく異民族ヒクソスを追い出し、エジプトは新王国を設立します。都は中王国と変わらず、テーベです

 

大学入試の古代エジプト史の中で、新王国の比率が多くしめるので、特に大切です

 

主要なファラオ(王)の業績を整理するのがポイントなので受験で関わるファラオたちを順番にみていきます。

 

  1. トトメス3世
  2. アメンホテプ4世
  3. ラメセス2世

 

トトメス3世の業績

トトメス3世は紀元前15世紀に即位し、西アジアへと進軍して領土を拡大させたファラオ!

 

当時、北側にはミタンニ王国があり、常ににらめっこの関係で、そこに遠征をしかけます^^;ついには、カッシート、ミタンニ、アッシリア、ヒッタイトなど、アジア一帯に乱立した諸王朝に「わしゃエジプトの王や!!」とその地位を認めさせます。

 

この合計17回のアジア遠征は、エジプトのカルナック神殿の壁に刻まれており、トトメス3世の迫力・躍動感を表現する貴重な史料です。

 

エジプト史上最大版図を実現させたトトメス3世は、このような征服活動をすすめたことから「エジプトのナポレオン」とも呼ばれてますね。

 

アメンホテプ4世の業績

 

アメンホテプ4世の業績は以下の2つです!

 

  •  宗教改革(アマルナ改革)
  • テル=エル=アマルナへ遷都

 

宗教改革(アマルナ改革)と遷都

もともと古代エジプトでは、首都テーベの神殿の主神、アメン神が崇拝されてました。

 

トトメス3世をはじめ、新王国のファラオは対外遠征でオラついてたので、遠征の戦利品や貢ぎものをアメン神に献上しなければいけませんでした。

 

アメン神官「ちょいと、政治に口だしてやるお^^」

 

アメンホテプ「いやいや、、それは・・・・なら別の神様つくるお^^んで、都もテーベなんてやってられないわ、テル=エル=アマルナに移すおー」

 

アメン神官は政治へとずぶずぶ口出すようになり、それを嫌ったアメンホテプ4世は別の神様、アトン神を創造し、都もテル=エル=アマルナへ移します。

 

アメンホテプ4世自身も、「アトン神にとって役立つ者」の意味のイクナートンに名前を変える、とんでもない行動力をみせました。

 

ラムセス2世の業績

彼はトトメス3世に並んで対外遠征のガチ勢の英雄です。

 

中でも、ヒッタイトにとられたシリアを取り返すために、戦争を繰り返します。この時の一番大きな戦い、カデシュの戦いではエジプト軍2万人のパーティーを引き連れて、ヒッタイトと対決します。

 

そして、世界最古の国際条約「カデシュの平和条約」を結んだのもビッグな業績ですね〜。互いの領土不可侵・軍事援助が約束されました^^

 

 孤立発展の古代エジプト

ナイル川沿いをのぞけば、エジプト一帯は砂漠が広がる厳しい世界・・・。奇跡的にナイル川がそこにあり、農業で食べ物を育てて、人が集まって生活することができました。

 

砂漠の世界へ侵入するのは体力・気力的に相当シンドイので、異民族の侵入はヒクソスをのぞいてほぼありません。

 

超ユニークな古代エジプトの世界は、こんな特有な背景のおかげで出来上がりました。

 

古代エジプトは紀元前525年にペルシャによって滅ぼされますが、古代エジプトの残した独特の文化は後世にも大きな影響をあたえます。

 

古王国・中王国・新王国の流れをしっかりおさえれば得点はできるので、たのしんで勉強してみてくださいね!

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